皮革好きの原初体験
私は皮革が大好きです。

何故か?ということを特に考えたことがなかったのですが、先日気づいたことがありました。

それは、子供とキャッチボールをするためにグローブを購入しようとお店に行った時でした。

常日頃、皮革の匂いに接している自分にとって、そこから野球のグローブをイメージさせることは

ありませんでしたが、スポーツショップのグローブの匂いに皮革を感じたのです。

グローブは皮革でできていますので、当たり前と言われればその通りです。

皮革の匂いがするのは、バッグなどの皮革製品だけで、

スポーツショップにそれがある、とは意外でした。

自分にとっての皮革との出会いは、野球のグローブであったかもしれない。

久しぶりに手にする野球グローブは、遠い少年の頃を思い出させました。

初めて買ってもらったグローブが嬉しくて、手にはめたまま寝てしまったこともありました。

遊んで帰ってからはオイルをしみこませ、布で磨くということをしておりました。

何のオイルをすりこんでいたのか、それが正しかったのか今から思えば怪しい限りですが

手入というものの基本を自然と身につけたのかもしれません。

当時、グローブは手軽に買えるものではなくただの遊び道具の一つではなく、燦然と輝いていたような気がします。

その宝物であるグローブのもつ匂い、質感、位置付け、それが皮革のイメージとして残っているのかもしれないと、ふと

考えてしまいました。皮革というものは自分にとってそういうものでなければならない、と。

私の皮革好きはの原点は野球グローブにあるのかもしれない。

グローブレザーという皮革が他の皮革製品にも使用されすが、グローブレザーとは完璧な定義があるわけではなく、

ステアといわれる成牛にオイル成分を多く含ませた皮革であり、野球グローブに利用されたことが

多かったことから付いた名前ですが、他の皮革製品にするものと同じとは限りません。

ただ、グローブという言葉のもつイメージが自分の手にしたグローブと重なるのは顕在意識にはなくても

潜在意識にはあるのかもしれません。

そうすると、そのグローブに接する機会の多い、男性に皮革好きが多いに違いないと

勝手に論を広げながら、さらにその背景を考えていました。


昔は、遊びというものが限られていました。

野球はスポーツではなく、遊びの1つでした。キャッチボールや草野球も遊びとして存在しましたが、

今では選択するものの1つとなり、サッカー、バスケットボール、野球など、それぞれの

チームなども存在し、そのどれかを選択すると、選択しなかったものには接触する機会というものがなくなります。

バスケットボールを選択すると、野球というものをする機会がなくなり、ましてやグローブを

所持するということもなくなります。専門性が高くなったというのでしょうか、野球グローブにしても

ピッチャー用、内野手用、外野手用と別れ、子供時代を振り返ると驚くばかりです。

道具だけではなく、場所、の問題もあるかもしれません。

あちらこちらに、空地というものがあり、そこは子供にとっての楽園でした。今から考えれば

その土地は他人の土地であり、本来入ってはいけない場所であったかもしれませんし、

また、非常に危険な場所であったかもしれません。

現在、公園はあっても、野球などの球技を禁止されていたり色々な制限があります。

他人の家に飛び込んだボールをじゃんけんでとりに行くものを決める、なんてことは今では考えられない光景です。

どこでキャッチボールしよう、と考えなければならない、今の時代の子供がかわいそうになってしまいました。

ただ、そういったものしか選択できなかった昔の子供がかわいそうなのであって、現在の子供にとっては

別段問題ではないのかもしれませんが。


グローブに接する機会がなくなれば皮革好きが減る、将来を考えると由々しき問題。

と考えるのは私だけでしょうか・・・・。
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