『お洒落と整理』

ビシッと決まったスーツ、靴、色々な組合せの小物類、映画で見る俳優は、

あるいはメンズ雑誌を飾るモデルは惚れ惚れするほどカッコよい。

わが身を考え、似合うかどうか、センスはということはこの際ぬきにして、

そうなるべく努力することはお洒落になるためには必要です。

しかし、このお洒落に決めた俳優の姿形、という点ばかりに目が行くのですが

お洒落に重要なのは、整理なのです。

俳優にしても、モデルにしてもわれわれが目にする姿はある「点」であって、

その場がクローズアップされているだけであり、スタイリスト、衣装、小物など

日常の延長上にあるのではなく、一時的な物です。舞台上といっても良いでしょう。

舞台裏にはスタイリスト、衣装さん、小道具係りそういう専門家が控えて黙っていても

その場にふさわしい姿かたちへと変貌させてくれます。

一方われわれは常に、「点」で生活することはできず、あくまで「線」、「面」上での対応をしていかなければ

なりません。仕事の後でデート、スーツ姿でバーへというのも有りかもしれません。シーンが変わるのではなく

仕事の延長線上にデートがあるのです。いきなりバーに現れることはできません。

スーツ姿のあまり堅苦しい格好では味気ない、そこで遊びの要素を入れようとすれば、それなりのスタイルを考え、

服、物を選び、持参しなければなりません。

さらに、それら小道具が収めてある自宅には目的にあったものを機能的に整理しておく環境がお洒落には

重要です。

複数の靴、そして、服、小物、これらの物が、想定される「点」、場面にあわせた感じで選び

身に付けられる、それを可能にする環境がわれわれの舞台裏である、自宅になければなりません。

あちこち探し回り、お気に入りのカフリンクスはどこ、ネクタイはと探しているうちに

時間がせまり、えーいめんどくせー、と身近なものを手にとってあわただしく家を後にする。

お洒落のバリエーションを考えると物が増える、すると置く場所が必要になる。

また、探すのが困難になる。そこで必要なのが整理です。

整理、この味気ない言葉はお洒落と対極をのような言葉で、お洒落という「感性」と、整理という

「理性」とは相容れないかのようですが、前述のように必要な時に、

必要なものがとっさに出てこないのでは選ぶことができません。

洒落心たっぷりの感性でも、選べない環境では発揮されません。

収納というのは、収めるだけですが、選ぶことを考慮にいれた収納でなければならないのが重要なポイントです。

収納するのも厄介、奥様まかせ、あるいは自分でやっても、入れるだけで終わってしまう。

仰る通りです。忙しい身の上、そんなことやってられっかい! 

確かにです。

お洒落にいられるというのはその舞台裏に力をかけるだけの気のある人、そしてそれを実行するパワーを持った人

一歩お洒落に前進するためには、舞台裏の整理は重要な要素であると思われます。



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